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アラゴナイトについて
アラゴナイト(Aragonite/あられ石/霰石)は、化学式 CaCO₃ で表される炭酸塩鉱物で、斜方晶系に属します。同じ炭酸カルシウムからなるカルサイト(方解石)とは結晶構造の異なる同質異像の関係にあり、アラゴナイトは地質学的時間を経てカルサイトへ変化することがあります。無色~白色を基本に、黄色、褐色、青色、緑色などさまざまな色調を示します。
柱状・針状結晶のほか、放射状、球状、珊瑚状、鍾乳状など非常に多様な形態を形成します。特に反復双晶によって生じる擬六角形状の三連晶は、斜方晶系でありながら六角柱のように見えるアラゴナイトを代表する結晶形態です。透明~半透明でガラス光沢を示し、試料によっては紫外線下で蛍光や燐光を示すものも知られています。
アラゴナイトは温泉や洞窟の炭酸塩沈殿物、海洋堆積物、生物の殻や骨格、火山岩の空隙、高圧低温型の変成岩など、多様な地質環境に生成します。鉱物標本では、針状・放射状集合や擬六角形の双晶、色調や透明感、共生鉱物との組み合わせなど、生成環境によって異なる豊富な結晶形態が重要な観察ポイントとなります。
