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リビアングラスについて
リビアングラス(Libyan Desert Glass)は、エジプト西部の大砂海(Great Sand Sea)で産出する、約2,900万年前に形成されたシリカに富む天然ガラスです。主成分は二酸化ケイ素(SiO₂)で、明るい黄色から黄緑色、淡黄色などの色調を示し、透明感のあるものから内部に気泡や包有物を含むものまで、個体によってさまざまな表情が見られます。砂漠で長期間にわたり風食を受けた、独特の凹凸や自然な形状も特徴です。
リビアングラスの形成は、宇宙から飛来した天体による衝突イベントと深く関係していると考えられています。産出地域の岩盤からは強い衝撃を受けた石英が、リビアングラス内部からは極端な高温・高圧条件を示すジルコンなどの痕跡が報告されており、天体衝突に関連する形成を支持する証拠が蓄積しています。
一方で、その具体的な形成機構には現在も未解明の点があります。地表への超高速衝突によって形成されたという説と、天体の上空爆発による強烈な加熱が関与したという説が研究されており、リビアングラスを形成した衝突クレーターは現在まで明確には特定されていません。このため、約2,900万年前に起きた大規模な天体衝突現象を記録する天然ガラスとして、現在も研究が続けられています。
リビアングラスは隕石そのものではなく、地球上のシリカ質物質が天体衝突に関連する極端な加熱や衝撃を受け、溶融・急冷して形成されたと考えられる天然ガラスです。当店では、色調や透明感、風食による形状など、一点ごとに異なる特徴を持つリビアングラス標本を掲載しています。
