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ペツォッタイト(現在のIMA正式名 Pezzottaite-(Cs)、旧名 Pezzottaite)は、理想化学式 Cs(Be₂Li)Al₂Si₆O₁₈ を持つ、セシウムとリチウムを主要成分として含む環状ケイ酸塩鉱物です。三方晶系に属し、現在の鉱物分類ではベリルスーパーグループのベリルグループに属する独立した鉱物種です。2025年のIMA-CNMNCによるベリルスーパーグループの再編に伴い、正式名称がPezzottaiteからPezzottaite-(Cs)へ変更されました。
ペツォッタイト-(Cs)はベリル(Beryl/緑柱石)とよく似たSi₆O₁₈環構造を持ちますが、単なるベリルの色彩変種ではありません。ベリルでは3つのBeが占める位置の一部をLiが規則的に占め、さらにCsが結晶構造中のチャネルに入ることで、ベリルとは異なる三方晶系の規則化した構造を形成します。この結晶化学的な違いによって、ベリルとは別の鉱物種として分類されています。
色はラズベリーピンクから赤紫、ピンク色などを示し、マンガンに関係する放射線誘起色中心が主な発色原因と考えられています。結晶は板状~短柱状、ときに伸長した形態を示し、透明から半透明のものが見られます。色調、透明度、結晶形、成長模様やインクルージョンなどは標本によって異なります。
ペツォッタイトは2002年、マダガスカル中部Ambatovita近郊のSakavalana pegmatiteで発見され、2003年に新鉱物として承認されました。名称はマダガスカルの花崗岩質ペグマタイト研究に貢献した鉱物学者Federico Pezzotta博士に由来します。模式産地のSakavalanaでは高度に分化した希元素花崗岩質ペグマタイトの後期空隙から産出し、マダガスカルのほかアフガニスタンなどの希元素ペグマタイトからも知られています。
