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アクアマリン ヘリオドールについて
アクアマリン(Aquamarine)、ヘリオドール(Heliodor)、ゴシェナイト(Goshenite)は、いずれも鉱物種ベリル(Beryl/緑柱石)の色彩変種です。ベリルは理想化学式 Be₃Al₂Si₆O₁₈ を持つ六方晶系の環状ケイ酸塩鉱物で、六角柱状から板状の結晶を形成します。結晶構造にはc軸方向へ伸びるチャネルがあり、Na、Csなどのアルカリ元素やH₂Oを含むこともあります。
アクアマリンは青緑色から青色、ヘリオドールは黄緑色から黄色・黄金色、ゴシェナイトは無色からほぼ無色を示すベリルです。アクアマリンとヘリオドールの色には主として微量の鉄が関係しており、鉄の価数や結晶構造内での位置、割合などの違いによって青・緑・黄色のさまざまな色調が生じます。ゴシェナイトは強い発色を示さない無色系のベリルに用いられる名称です。
ベリルは花崗岩質ペグマタイトを代表的な産状とし、熱水脈や変成岩などからも産出します。ペグマタイトでは大型で整った六角柱状結晶が形成されることがあり、透明な単結晶だけでなく、母岩や長石、石英、雲母、トルマリンなどの鉱物を伴う標本も知られています。産地や形成環境によって、結晶の長さや太さ、透明度、色調、ゾーニング、インクルージョン、表面の成長・溶食模様などにさまざまな違いが現れます。
アクアマリン、ヘリオドール、ゴシェナイトは化学組成の基本骨格を共有しながら、微量元素や結晶化条件の違いによって異なる外観を示します。同じベリルという鉱物の中で、色彩、結晶形、透明度、内部構造や共生鉱物の違いを比較できることが、これらの鉱物標本の大きな特徴です。
