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灰重石について
灰重石(Scheelite/シェーライト)は、化学式 CaWO₄ で表されるタングステン酸カルシウム鉱物で、正方晶系に属します。主要なタングステン鉱石のひとつで、モース硬度は4.5~5、比重は約6.1と比較的高い密度を持ちます。無色~白色、黄色、蜂蜜色、橙色、褐色など多様な色調を示し、ガラス光沢~ダイヤモンド光沢を持つ結晶も知られています。
結晶は四角錐を組み合わせたような双錐状~擬八面体状に発達することが多く、粒状・塊状集合として産する場合もあります。また、短波紫外線下で青白色の強い蛍光を示すことが灰重石を代表する性質のひとつです。純粋に近い灰重石では青白色の蛍光が典型的ですが、タングステンの一部をモリブデン(Mo)が置換すると、クリーム色~黄色を帯びた蛍光を示すことがあります。
灰重石はスカルン鉱床、高温熱水脈、グライゼン、花崗岩ペグマタイトなどに生成し、石英、方解石、蛍石、錫石、ざくろ石類、輝石類などと共生することがあります。鉱物標本では、端正な双錐状結晶、黄色~橙色系の色調や透明感、強い光沢に加え、短波紫外線による蛍光や共生鉱物との組み合わせも重要な観察ポイントとなります。
