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黄鉄鉱について
黄鉄鉱(Pyrite/パイライト)は、化学式 FeS₂ で表される鉄の硫化鉱物で、等軸晶系(立方晶系)に属します。真鍮黄色の強い金属光沢を示し、モース硬度は6~6.5、比重は約5.0です。同じ FeS₂ の化学組成を持つ白鉄鉱(Marcasite/マーカサイト)とは、結晶構造の異なる同質異像の関係にあります。
立方体の結晶が特によく知られますが、黄鉄鉱面体と呼ばれる五角十二面体や八面体、それらが組み合わさった結晶など多様な形態を形成します。結晶面には成長過程を反映した平行な条線が発達することがあり、端正な幾何学的結晶と金属光沢を特徴づけています。また、粒状・球状・放射状・葡萄状などの集合体として産する場合もあります。
黄鉄鉱は熱水脈、火成岩、ペグマタイト、変成岩、堆積岩など非常に幅広い地質環境に生成する代表的な硫化鉱物で、石英、方解石、閃亜鉛鉱、方鉛鉱、黄銅鉱など多くの鉱物と共生します。鉱物標本では、立方体や五角十二面体などの結晶形、結晶面に発達する条線、金属光沢の状態、複数の結晶が形成する集合形態や共生鉱物との組み合わせなどが重要な観察ポイントとなります。
