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カニツァロ鉱
カニツァロ鉱(Cannizzarite/カニッツァロ鉱)は、鉛(Pb)・ビスマス(Bi)・硫黄(S)を主成分とする希少な硫塩鉱物で、代表的な理想化学式は Pb₄Bi₆S₁₃ で表されます。単斜晶系に属し、鉛鉱(PbS)様の層とビスマス輝石(Bi₂S₃)様の層が不整合に積み重なった層状構造を持つ点が特徴です。外観は鉛灰色〜黒色で強い金属光沢を示し、薄板状〜葉片状の結晶、あるいはそれらの集合体として産出します。劈開が顕著で、モース硬度はおよそ2、比重は6.5〜7程度と、非常に柔らかく重い鉱物です。産状としては、イタリアのヴルカーノ島ラ・フォッサ火口などに見られる火山噴気孔(フマロール)周辺で、昇華鉱物として形成されることが知られています。産地・産状ともに極めて限られる稀産鉱物であり、その特異な層状結晶構造から、鉛–ビスマス系硫塩鉱物の結晶化学を考えるうえでも重要な研究対象となっています。
